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クリスマスカードを送る

クリスマスカードを送る話の前に、年賀欠礼状のことを書いておく。

その年に家族や親族に不幸があったとき*1、喪中なので年賀状を差し上げることができませんとお知らせする。このお知らせを年賀欠礼状または「喪中はがき」という。受け取ったら決まった返答の仕方というものがある。

  1. 便箋は白色、無地のものを選びましょう。何枚も書き連ねず簡潔に一枚に。これは不幸が重なることを連想させない思いやりです。封筒も二重でないものを気をつけて選びましょう。
  2. お悔やみの手紙の形式は、主文、末文、後付けからなります。「拝啓」など頭語は書きません。忌み言葉も避けること。
  3. お香典を同封することができます。

 

サンリオクリスマスカードレーザーカット

王道のクリスマスデザイン

コロナ禍から脱することが叶わなかった2021年も師走に入ろうかという頃「先生」から欠礼状が届いた。「先生」は私じゃなくて親の職場の先輩で、この夏配偶者を亡くされたということだった。私が生まれる前から交流のあった「先生」だが近年はもっぱら私が代行して文通していたのでこの報せも私宛だった。

「先生」は今やたいそうなご高齢だ。お子様が居られるやらどうやらもよく存じ上げないままだったのだが、私の祖母が祖父に先立たれたときのことを思い返してみて「先生」も同じようにものを食べなくなり、同じように静かに小さくなり弱っておられるのではと心配になる。電話をしてみたけれど出ない。老齢のせいで呼び出し音が聞こえないのかも知れないし、固定電話まで遠くてたどり着けずに居られるのかもしれない。

結局、手紙を書いた。マナーのガイドには「本来なら葬儀に駆けつけるところだが失礼してしまったお詫びを云々○ × ▲ ◇ x … と書きましょう」とあったけれど、コロナ禍の今日日なにを言ってんだ、である。とにかく「先生」が絶食したり衰弱したりの仕儀に陥らないようにあれこれ書いて故人のご冥福をお祈りする旨を綴った。

簡潔にしようと努力したけれど、老眼対策に大きめの字で書いたので便箋二枚になった。仕方ない。あと、お花ギフト券を同封した。亡くなったのが夏ということで時間が経っているいま、綺麗なお花がたくさんあるのは慰めになるんじゃないか。ギフト券の使い方が分からないといけないので近隣のお花屋さんを検索したリストも印刷して添えた。これでもうかなりのボリュームのものを郵送しなければならない状況になった。手紙、ギフト券、お花屋さんリストがきれいに収まる封筒を探しに文具店へ出掛けた。

白色!二重じゃないやつ!探したがなし!サイズが難しくてちょうどいいのが見つからない。ふと見やれば季節なのでクリスマスカードのコーナーは充実している。この時点で白い封筒は諦め、華やかなカードのコーナーをぐるっと回って繊細な感じの、しかし封筒ががっしり大きいサイズのクリスマスカードを購入した。

仏壇にクリスマスカードはアウトかも知れない*2、でも喪中だからといっていつまでもモノトーンのキャノピーの奥に埋もれていては気鬱がこじれてよくないよ!と「風と共に去りぬ」のスカーレットみたいにむりくりこじつけて、やたら分厚く豪奢な感じになった封筒を「先生」宛に郵送した。季節のうつくしい景色を送ります、阿弥陀様のおまつりではないけれど、とカードに書き添えて。

自分の非常識に「先生」が立腹されないか、くよくよびくびくしながら数日たったある日「先生」から電話をいただいた。長くなった例の手紙には番号も書いておいたのだ。「先生」は一時間くらいかけてこの夏までの顛末を語り、想像通りしょんぼりなさっていてめそめそだった。もう少し話すうちにお花ギフトの話になり、馴染みの花屋が同封されたリストに載っていたから近所のお仲間に連れて行ってもらって白いシクラメンの大きい鉢を買うのだとおっしゃった。あら、クリスマスっぽい。

コロナが収まったらご挨拶に伺いますと約束して電話を切った。はやく「先生」に会いにいけるといい。それにしても故郷の方言がひどく下手くそになった自分にびっくりした。

はてさて。いろいろ掟破りしてしまったけれど今回はクリスマスカードを送ってよかった。年賀状出さない人が多数派になってきたこの頃だけどクリスマスカードは選ぶのも送るのも楽しいよ。たとえば:

 

こいういう素朴系はほっこりする。相手が日本人ならこういうのにする。

 

近年のトレンドはレーザーカットの繊細オブジェ。

 

外国向けは「クリスマス」と書いてない方が無難。相手の宗教に配慮するのが必須だから。所謂クリスマス柄は避ける。和風デザインはその点安心。それに年が明けて国内向けの寒中見舞いにも使える。

 

かわゆす。

 

*1:つまりどなたか血縁の方が亡くなった場合

*2:てかアウトよ。