直前対策あと1ヶ月*1
2020年の日本語教育能力検定試験は10月25日(日)に実施される。
コロナ禍のなか、それでも検定試験が実施されることに驚いている。同時に受験すると決めた人達にはその身の安全と合格を祈らずにいられない。
学校に通っている人も独学の人も、あと1ヶ月の間、スパートをかけて合格をもぎ取ろう。今、ジタバタしたいならこれだ:
- 対策本を買う(お勧めは下記2冊だけ!)
- 過去問を一読(独特な試験形式は、頭に入れておいた方が落ち着く)
- 対策本を読む(ザ・受験勉強タイム)
- 音声対策(対策本の付属CDで耳慣らし)
- 記述問題対策(400文字に収める)
この5つのステップを着実にこなそう。厳密に言えば、およそ7週間。一ヶ月と言うよりもう少し余裕がある。この間にみっちり集中して、合格の確率を高めて欲しい。私は自宅で手のかかる老人を介護している。いつも寝不足で自分の時間はほぼ無い。あっても細切れ時間だ。それでも合格できた*2。だから誰でも合格できるはずだ、諦めなければ。
その1 試験対策本を買う*3
参考書籍はアルク一択。それも短期決戦用には下記2点のみ。
覚えるべきことは、用語も調音器官図も、全てこの薄い一冊に収っている。がーっと読んでがーっと覚える。*4
2020年 日本語教育能力検定試験 合格するための本 (アルク地球人ムック)
模擬問題もあり、私の時はヤマがドンピシャだった。CDも付いていて、音声問題も対策できる。アルクの広告だらけとの声もあるが、本筋の情報がコンパクトでホントに優良参考書。毎年、最新版が出る。出題傾向を知るのにも最適な受験対策本。
アルクの合格本で充分かも知れないが、過去問題も一冊は目を通しておくとよい。独特の言葉遣いと試験形式は、初めて見ると腹立たしいほど違和感がある。一度さらっておけば、心の準備が出来る。
定番と言われるヒューマンアカデミーの赤本は、読み込む時間があるなら良いかもしれないが、受験直前のタイミングで買うなら、その効き目はお守りとして、だろうか。
日本語教育教科書 日本語教育能力検定試験 完全攻略ガイド 第5版
他にも良書はあるので、読み込めるなら買ったり借りたりして良いと思う。
その2 ザ・受験勉強タイム
本を買ったらあとは読み込んでいくだけだ。ページ数をざっくり日割りして、読んでいく。
お勧めは、まず過去問題の本を通読することから始める。訳が分からなくても、とにかくざっと通読する。
その後、「用語集」を少し集中して読む。自分の割ける時間と章立てをみて、とにかく1章から5章まで全部読む。ここで理解していないことを確認していく。この本自体が辞書仕立てだから、内容確認はほぼこの本の中でできる。
用語が頭に入ったところで、「合格するための本」を通読する。この本は試験当日の心得なども書いてあって、実践的だ。CDも付いているから音声対策もできる。
時間が全然無い人は、アルクの「合格するための本」を通読すれば良いと思う。
その3 音声対策
多くの人が音声対策が悩ましいという。日本語教師として必要なことは、調音器官図と国際音声記号表が整理されて頭に入っていることだ。どちらも上記アルク本に掲載されている。そして学習者が発するヘンテコリンな発音がいかにして発せられているか、それを聞き分けるのだ。そのために「合格するための本」にCDが付いている。これで耳慣らしだ。
その4 時事問題と記述問題対策
記述問題は400文字に収める、というのが肝だが、日頃からブログなどを書いていれば、そう難しいことでもないだろう。なんなら「合格するための本」「過去問題」を見ると良い。型どおりに「主張」「根拠」「再主張」と書き進める。400文字は存外短い。余計な飾りを付けずにさくさく書くように。「提案」「効果」「提案の補強」という書き方もありだ。
時事については、ニュースなどを見て日本語周りの話題について動向を理解しておくことだ。これには秘策はない。この先日本語を教える場は何処にあるのか、考えながら世の中を見よう。
健康第一
コロナ禍がなくても、健康第一は言うまでも無い。7週間は短くて長い。生活のリズムを保って、余裕を持って当日を迎えて欲しい。睡眠時間を削ったりなど努々なされるな。
幸運を祈る。