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グレイ・ガーデンズ

グレイ・ガーデンズを観た

草笛光子さんを見たくて、日比谷の劇場へ行った。
出ずっぱりだったのは大竹しのぶさんだったけれど、草笛さんのほうが圧倒的な存在感。

そして、最後の挨拶で他の役者さんと並んで微笑んだ草笛さんの優美なこと!バレリーナのように挨拶する姿のあでやかなこと!

淡々と芝居を観ていたつもりだったのに、ここにきて涙が止まらない。笑顔にならない。涙の理由とか、べそ顔になってしまう理由とか、考えるのは後日の仕事にしよう。


***で、後日。

大竹さんの二の腕の肉がよく揺れるなあ。ほっそり華奢で小さい人というイメージを持っていたのだけれど、役作りのためなのか、衣装に詰め物をしていたのか、がっしり、四角い体躯のおばちゃんに出来上がっていた。中年過ぎるとこうなるんかなぁ、どんな女でも宿命なんかなぁ、と思わせられて、やりきれない気持ち。

さらにやりきれないのは、妙にタカラヅカな気配が蔓延していること。あと、子役のママ友みたいな人たちが大勢いる気配がそこら中にぷんぷんで、内輪でチケット配りまくった感が脱力感を誘う。イナカのバレエ教室の発表会みたいで。日比谷に居るはずなのに、商店街の町内会館の雰囲気。

本題から逸れてしまった。やりきれないといえば、この話がわが身の境遇に被ってしまうことか。セレブじゃないし、大邸宅に住んではいないけれど。だから一層、役を演じ終わってにこやかに微笑む草笛さんの艶姿に切なくなるのか。

結局本題から逸れるんだけど、話の筋とは関係ないところで、舞台の作りが安っぽくてがっかりした。役者が駆け上るたびに、ベニヤ張りの階段がぺなぺなと揺れるのが気になって、気になって。チケット代1万円ちょっとのうち、大半はプログラムとかパンフレットとか、お金になる商品につぎ込まれてるらしい。実際のパフォーマンスの質を上げるために金を使う気はないのか。舞台として貧しい、芸術と呼ぶにもあまりに薄い、という後味がいつまでも残るのだった。

ま、それも草笛さんの魅力で相殺されるんだけれどね。