新規投稿のとき、ツイートでお知らせいたします。



ラヴェンダーの咲く庭で

コンウォールの夏、短くもせつない恋のお話。
いやいや、こんな情緒のない要約をしてはいけない。確かに手に汗握るアクションもスリルもないけれど、ただ蒸し暑いだけの都会の夏に一服の清涼剤。静かにイギリスの夏が過ぎ行く。ジュディ・デンチが秀逸。泣きたくなるような想いをひと言の台詞もなく観る者に伝える圧倒的な演技力。マギー・スミスを観にいったはずだったのに、すっかりジュディに魂を奪われました。

原題はladies in lavender。英語で「ラベンダーの中に置く」という言い方は、何かを大切にしまっておくという意味がある。そのナイーブさと少女の頃の恋心を、ずっと昔に「ラベンダーの中に置いて」大切にしまっておいたのね。それぞれに性格の違う2人の老姉妹の話を見終わってそう思った。子供の頃に宝箱にしまった宝物というものは、大人になって開けてみると、得てして、とても今の自分には相応しくないものに変貌してしまっていることがあるものだけど。せつないなあ。

私も老後はコンウォールに住みたくなりました。メイドさんと庭を造ってくれる男の子を雇って。それから楽器が弾けるって素晴らしいとも改めて思い直した。ピアノかバイオリンを弾いてくれる若者が時々通ってくれたら、私の老後は完璧だと思うのですよ。