読了したのは随分前。読み終わってしまうと、もう読み直す気が起きない。損したのかもしれない。
頁をめくるごとに謎解きに次ぐ謎解きで、ドキドキするどころか苛々が募り、ついつい10頁くらい先をめくってみたりして、ずっとずっとイライラしっぱなし。そしてそのイライラの末の結末が「えー、そういうの?」という感じで。キリスト教について無知ではないつもりだったけれど、信仰心はたいして持ち合わせてなかったんだな、と自分再発見。感動する人はこれで感動するんかしら。
登場人物がどいつもこいつも薄っぺらい。陳腐な表現も続出。ま、文芸作品じゃないから仕方ないけど。レトリックで感動が盛り上がるということがありません。ここが決定的に趣味に合わなくてあきまへんでした。一応読み通しましたが、映画になっても見に行くかどうか、、、。ダン・ブラウンって売れない作家だったそうです。ハリウッドに認められてよかったね。
映画ではラングドン教授をラッセル・クロウが演じるそうです。がっくり。もっと細面で目が真っ青なロマンス・グレーにやってほしかった。ま、ラッセルはどうでもいいや。でも、結局ルーブルや教会建築に釣られて観にいってしまうかもだな。
前に読んだ「タイム・ライン」はこうしてみると、頁を捲るごとにドキドキ感があった。クライトンの文才が際立ちます。何度読んでも目くるめくアドベンチャー。伊達にハリウッドでサバイバルしてる訳じゃございません。ただいま期限切れになったTSUTAYAの会員証を更新するかどうか真剣に考え中。

- 作者:マイクル クライトン
- 出版社/メーカー: 早川書房
- 発売日: 2003/12/10
- メディア: 文庫

- 作者:マイクル クライトン
- 出版社/メーカー: 早川書房
- 発売日: 2003/12/10
- メディア: 文庫
ものを書くセンスによって、こんなに話の魅力に差が付くとは、お勉強になりました。